12/23葵・おかか

自宅療養を続けるおかかと葵

どこまでするのか?その先に希望はあるのか?苦しみを強制しているのではないか?

医療のみならず、保護活動の全てで常につきまとう不安と揺れる気持ち。

いつも肝に命じている事であり私の拘りは、どれだけ生かすかではなくどれだけ苦しみを取った時を過ごさすか。

それでも先を見越して苦しみを強要しないといけない場合はその強要をした結果として幸せな時間と質の方を断然多くしてあげる責任があります。

それは他の人たちより割り切れている自信があります。

でも、そんな私でも生の希望が垣間見えると賭けたくなる時があります。

それは、純粋に賭けたいと思う気持ちと「生」に執着しなかった結果から湧く罪悪感と人々からの評価に翻弄されている私の弱さからです。

 

そんなある日、打ちのめされる事が起こりました。

葵の皮膚を剥いでしまったのです。

いつも行っている当たり前の手の動き・力加減だったのに…葵の皮膚はスナック菓子の袋を開けるときの様な感覚で私の手により引き裂かれました。

まるで毛皮にされる動物の様に剥いでしまったのです。(余談ですが毛皮はそうやって作られています。猫のおもちゃとかも。ファーはみんな買わないでね。)

治療中の事故など葵にとっては関係ありません。葵からしたらその苦痛は虐待のなにものでもありません。

しかし、それは助長に過ぎず…それから様々な箇所で次々と葵の皮膚は少しの摩擦でも剥がれるようになりました。

「慣れから治療への手加減が手荒になってしまったんだ…」最初は自己嫌悪で苦しむ私でしたが…

どうやらそれ以外にも大きな原因がありそうだと疑わしくなりました。

私の手で剥いでしまった時は痛そうな反応をしましたが、寝そべっているだけで剥がれていた皮膚…それを寝返りさせて気づいた時には、剥がれ方が良かったのか痛がりさえもしなかった様子です。

葵の皮膚の剥がれ、それは私達が日常の経験から想像するような「コケて皮膚が剥けた」とかいうレベルではなく…上皮組織全てが剥がれた状態。

居ても立っても居られない私は人間の医療に携わっている人に電話で話を聞いてもらい相談しました。

すると、人間でもある事だそうです。

お年寄りの方などに見られる状態で、脂肪がなくなりすぎたりして本当に皮だけの状態になると、こうなるそうで…お風呂で洗っている時にタオルで撫でているだけで…とか体勢変えの時や抱き上げで抱っこやおんぶをしただけで皮がズル剥けになるそうなのです。皮なんてほんまに脆いそうです。

また後に、脱水や栄養失調など様々な条件が揃うとこうなってしまうのだと専門的な意見を色んな専門家から色々な角度での意見として頂きました。

葵は強い子でした。身体がそこまで極限の状態になってもまだ心臓はしっかりと鼓動して生きよう、生きようとしていました。

動物でここまでの体の状態で生きた子がいるのだろうか?

反面、頑なに食べる気が起こらなかった葵。私がしていたのは延命治療というほど大それた事では無いけど、私がしてきた事が葵を生かしていたのは間違い無いと思う。

それを喜ばしく思うのか?

それとも、結果こんな状態にまで体を追い込んだと悔やむのか?

この後の受診で安楽死が選択されました。

動くたびに皮膚が引き剥がれる痛みを与える地獄の時間を故意に終わらせました。神ではありませんが、生死を人間が選択するに値するほど葵は頑張りました。

もっともっと治療中頑張れば助けれたかもしれません。

施設ではベストは尽くせない事をことごとく思い知らせられます。

 

 

その時一緒に苦しんでいたおかか。

いや、最終的には、単に栄養失調なだけであった葵に比べると、おかかは苦しかっただろうと思います。

少しだけ効果をなしていた、食欲増進剤も効かなくなってきたおかか。

最後の最後、私なりに出来る限りに楽に逝かせてあげれたとは思いますが…

私と出会ってからの半年間、もっと幸せにできたはずなのに出来てないと思うし…

闘病となった間、もっと出来る事があったとも思う。

今100匹近い子を抱え、全頭を自分でみるなんて無理だけど…携わった時間の少なさはやはり後悔しかないです。

猫はしんどいと寝ないイメージがあります。

葵と同じ日に、医療によるお別れを下されたおかか。

2匹ともまずは家で逝ける様に致死量の鎮静剤が体に入れられました。

葵は元々栄養状態のせいでうつらうつらとしている事がほとんどでしたが…

おかかは、睡眠がとれない日が続いていました。

しかし、最後の日に過ごした1日の間は鎮静剤のお陰で久々に穏やかな睡眠がとれました。

 

今まで散々、病気の猫にと出された致死量の鎮静剤や犬の捕獲の時に出された睡眠薬を使いましたが…思ったような効果を見たことは私はありません。

動物の生命力は半端ないです。

今回も家で寝ながらそのまま逝く予定で、それでもそうならなかった場合に備え翌日安楽死の予約となりました。

今回の2匹も翌日まで息をしていました。

葵に至っては、ここまで来ても物音がすれば、バッと顔を上げ私の方を見上げたりするような状態でした。

家での鎮静の時も、病院の安楽死の時も、静けさが辛さを一層引き立てます。

死を待つ。これほど虚しい事はないかもしれません。突然襲って来る死ほど激しい悲しみはないと思いますが、死を待つほど虚しいものはありません。

ましてやその全ての責任と判断が自分にかかっている場合、自分が善なのか?悪なのか?恐ろしい迷路に迷い込んでしまいます。

文章的にはここで善でした、と言い切り終わらなければいけないのでしょうが…これはリアルを生きる私の人生の途中日記。まだまだ言い切ることは難しそうです。

 

翌日、葵は受診の順番待ちで車内で待機中、車の助手席で…運転席にいた私が気づかないほど静かに…私の願い通り寝ながらスーッと逝きました。

心臓も息も止まった瞬間が分からなかったです。

受付で2匹と言っていた受診を1匹に変更しました。

 

おかかは病気特有ですが、心臓は健康だったのでしょう。しっかりと息をしていて、最後は診察台の上でとなりました。

それでも寝ている状態だったので怖い・痛いはなかったと思います。

 

葵は私にとって、ペットに近い存在でした。私なりに幸せにしてあげれたのではないかと思います。私のせいで不幸な思いもいっぱいさせてしまったけど。。。。

最後まで心が通いきれなかったのが悲しいな…。

でも、ただの野良猫で終わらなかったから良かった。

猫好きさん達にたくさん愛された葵。彼女に伝わってはいなかったのかもだけどひっそりと生きてきてひっそりと死んでいくはずだった彼女の生はしっかりと複数の方の心に刻まれたと思います。

ストーブが大好きだった葵。天国であったかいふわふわの世界に今は居るね。

おかかはペットだったから尚更不憫でした。

施設に5頭で来て、辛いストレス期や免疫などに寄るしんどい時期をやっと乗り越えたところだったのに。

施設で死なせてはいけない。施設で一生を遂げさせるなら保護してはいけない。そう思ってやっています。かなり強い気持ちでそう思ってやっているつもりです。

言い換えれば、里子100%にえらく拘っています。普通施設などは年間里子頭数に拘りますが、そんな表面上、自慢できる数字よりも私は里子率に拘り過ぎなくらい拘っています。

でも、高齢猫はここで最高の暮らしをさせてやる事に集中した方が良いのかも知れない…そう思いました。

私は少し前から元々飼っている私のペット猫たちに不憫な思いをさせながら白血病の子を引き取る決心をし、引き取っています。

なので白血病の子の事との兼ね合いで高齢の子を引き取る事に躊躇していました。そうやって迷っている間におかかが逝き、その後またブログで書くと思いますがおかかと一緒に施設に来たゴマシオも逝ってしまいました。

どんなに施設でスタッフが愛しても家庭には敵いません。

だから、せめて私みたいなペットを飼うに値しない人間の元でも家族となって家庭の中で当たり前の幸せに近い状態で逝かせてあげたかった…って思います。

ましてや、オカカやゴマシオは家庭を知っているのだから…余計に可哀想で申し訳なくて…。レスキューに入った時、現場は家庭という状況ではなくなってしまっていたので、レスキュー前より幸せにはしてあげれたと思います。きっとですが…。

でも、後もう一歩、自分に行動力と熱い気持ちがあれば…。

そして最後に医療的な緩和ケアがあまりしてあげれなかったのも申し訳なく思います。(これはこれで長くなるのでまた機会があれば…)

私自身はそんな気持ちですが、関わった人々の感想はそれぞれ人によりけりで、関わった時間やしてあげれた事や、本猫の生きた長さで重要視が変わる人など満足度や後悔は人それぞれでした。

だからマイナス思考が働きすぎている私の気持ちとは裏腹にそれなりに安心して、それなりに刺激もあり、それなりに楽しく暮らさせてあげれていたのかもしれませんね。

そう思いつつ、もっともっと幸せの形を追求していきながらも

結局はプレッシャーとか無くただただ好きだった時の様にこの子達と過ごす時間を慈しめる様に戻りたいと思う、そんな答えが見つかった冬の私でした。

せめて、今からでも遅くないので、5匹の中で生きている残りの3匹を後悔を少なくしていきたいと思います。

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